肩甲骨の痛み 20代女性

症状

昔から肩こりがひどかったが、半年前に交通事故で鞭打ちになったあとから症状がきつくなり、紹介で来院。鞭打ちの後遺症はなく、汗をかいたりといった自立神経症状は今はないとのことでした。

 

検査

  • 硬膜の固さ⇒鞭打ちで衝撃が加わったことで、硬膜が緊張する事が多いのですが、この方も例にもれず固さがありました。
  • 右鎖骨の動きの制限⇒元々なのか事故の際にシートベルトがあたり変位したのかは分からないのですが、明らかに動きに制限がありました。
  • 胸郭のねじれ⇒多少ですが側湾があるようで、胸郭のねじれはかなりつよかったです。
  • 右手首の固さ⇒顕著に手首の関節が固く、筋膜のつながりからみれば肩こりとの関係性を考える必要があります。
  • 頚椎の椎間を狭めても症状がでないことから、神経的な圧迫があることでの症状ではないと判断しました。

 

施術

  1. 胸郭のねじれが気になったため肋骨と胸椎の固さがある部位をマッスルエネルギートリートメントでリリース。
  2. 胸郭を正しい位置に捻ると呼吸が楽とのことから、横隔膜に筋膜リリース
  3. 鎖骨の動きを改善するため、関節をチェックしたが固さがあるのですが制限がはっきりしないため筋膜性の制限と考え、小胸筋・鎖骨下筋・斜角筋という 筋膜性に繋がっている部位をリリース。
  4. 手首は三角骨の動きが固かったためHVLAを行い、前腕の間に張っている骨間膜に筋膜リリース。
  5. 仙骨から硬膜をリリースしてから、頭蓋の縫合をチェックして固さのあるものをリリース。
  6. 顎の動きも気になったため、筋肉のみリリース。

 

施術効果とコメント

胸郭の見た目のねじれは変化しなかったのですが、肋骨を押したときの弾性は回復するため、施術のたびに肋骨からリリースしていきました。鞭打ちが原 因になっているとは思うのですが、細身ですぐに背中を丸めてしまう癖があり、その点をクライアント自身で注意してもらう必要がありました。

施術の効果はなかなか長続きせず、4~5日は軽減するようなのですが、徐々に症状が強くなるのことの繰り返しが5回目までの施術で続きました。

症状の軽減があるということは間違った施術内容ではないと考えられるのですが、何か見落としている可能性があるため、時間をいただき1から検査をし なおしてみたところ、最初は気にならなかった顎の問題が顕著に現れている印象を受けました。特に右側の肩甲舌骨筋が緊張していたためカウンターストレインで時間をかけてリリースさせました。

そして、一週間様子をみていただいたのですが、症状は安定していてそれほど肩こりが気にならないとのことなので、年末のお休み中に様子をみていただくことに致しました。

普段の施術でもルーチンにならないように、毎回検査して確認を心がけているのですが、カルテを読む事で思い込みが入ってしまっていたようです。慢性的な症状でも状況の変化を見逃さないように注意する必要性を理解させていただきました。